ワタベウェディング株式会社
2011年年始式 －　社長メッセージ　－

ブライダル市場の「オープン・ドア」時代に備え、
私たちの「目的」を認識し、揺るぎ無い「価値」として共有する。

この30年のウェディングスタイルは大きな変化の時代だったといえます。1980年代はホテルウェディング、1990年代は海外ウェディングやレストランウェディング、そして2000年代はハウスウェディングといったように新しいスタイルの台頭がありました。今後10年は更なる大きな変化が起きると思います。それは、従来のようにウェディングスタイルに極端な偏りがなく、より多様化が進み、お客様一人ひとりの個性を引き出すウェディングスタイルが好まれる時代の到来です。そうなるとお客様自身が独自の判断基準を持たれるようになり、商品・サービスを“お客様が自由に選ぶ時代”へと変移していくことになります。あふれる情報の中から、商品・サービスの本質を見極める力を持ち、従来の枠を超えて市場を自由に行き来するお客様と向き合っていかなければならないのです。それは従来縦割りで成り立っていたブライダルの事業構造が崩壊することを意味し、お客様が衣裳や美容、装花などを自由にカスタマイズできるようになるのです。さらにフォトウェディングや1.5次会のウェディングスタイルなど新しいウェディング代替サービスの出現は皆さんもよくご存知のとおりです。今後は想定もしていない異業種がブライダル産業に新規参入する可能性も有り得ます。まさしく、“業界の従来構造”として閉まっていたドアがお客様の手によって開かれる「オープン・ドア」時代に突入することになるのです。
そのような状況下においては、自分達が持つべき「目的」がなんであるかをしっかりと認識し、揺るぎない「価値」として私たちワタベウェディンググループの全員が共有する必要があります。私たちの目的とは、「家族の絆づくり・かけがえのない思い出づくり」です。私は皆さんに、この「目的の最大化」のためにどうすればよいかを真剣に考える１年にしてほしいと思います。そして、そのために社長方針である“3つのC”（Create・Cooperate・Challenge）に基づいた「しくみ」を提供していきたいと考えています。

Create「価値創造」　----　ミッションを個々に持てる「しくみ」
最初に必要なのは、何より皆さん一人ひとりの自律性です。皆さんの中の「もっとお客様のお役にたちたい」「そのために学びたい」「もっと喜ばれる価値を創造したい」という必ずあるはずの欲求をさらけ出してほしいと思います。なぜなら、新しいものを創造するためには、人から言われた（指示された）からというのではなく、個々が自分なりの解決策を見出していくことが必要不可欠だからです。

Cooperate「協力しあう体制」　---- 　仕事が楽しくなる「しくみ」
１２月にワタベウェディングで開催された社員大会では、様々な部署から招集された、入社４年目となるスタッフがプロジェクトを組んで運営に携わりました。部門間を越えた結束を築くため、テーマを「ONE」と定めた社員大会は彼らの奮闘により大成功に終わりました。成功の秘訣は彼らが社員大会というプロジェクトを、「仲間に伝えたい思い」をしっかりと共有しつつ楽しんで遂行していたからに他なりません。結婚式は人生最大のイベントです。お客様の最大のイベントをプロデュースする皆さんの仕事が楽しくないわけがないのです。しかし仕事を本当に楽しむ状況に持っていくためには、それだけでは足りないのかもしれません。補うべきものは、自律的に仕事に取り組む姿勢と、仲間のために役立てるよう、自らの役割を考えながら努力を続けることなのです。

Challenge「人財力」 ---- 自らの気付き、発見をうながす「しくみ」
これからはメンタル（見方・考え方）的にも、テクニカル（技術面）的にも強い人財でなければ、直面するオープン・ドアの時代は戦っていけません。そのために、必要な知識や経験を「インプット」していけるしくみを提供していきます。社員の自己成長を支援するしくみとして昨年４月に立ち上げた「ワタベユニバーシティ（※）」の制度を活用するのもその手段の一つです。気付きと、たゆまぬ努力により、皆さんの能力は必ず向上するものだと思います。そして、真に実力をつけたスタッフが、次のステップとして「わくわく」する仕事に挑戦できる「しくみ」をつくることを約束します。

※「ワタベユニバーシティ」・・・人財力の強化を目的とし、2010年4月より開始したワタベウェディング社員の自己成長を支援する仕組み・全般のこと。