ーー落ち着いた大人な雰囲気のふたりですが、ケンカをすることはありますか？

彬さん(以下、敬称略)うーん、夫婦ゲンカはほとんどないよね。

彩子さん(以下、敬称略)そうだね。「どうしてケンカしないの」って友達からも聞かれるくらい。

彬仲間からは「もっとぶつかれよ」って言われることもある（笑）

彩子ケンカしないでいられるのは、「怒る」とか「喜ぶ」とか気持ちのスイッチが似ているからだと思うな。

彬え、似てるかな？

彩子似てるよ！　このひと言を言えば、相手が怒るというスイッチをお互い理解しているからケンカしないんじゃないかな。

彬確かにそうかもね。

ーー出会った頃から、ふたりは似ていると感じていましたか？

彩子う〜ん、付き合っていた当時は違っていたかな。彼、友達とルームシェアをしていたんですけど、この人はきっと結婚には無縁なタイプだなと思ってました。

彬そうだったの（笑）

彩子だって、家に遊びに行くと、本人（彬さん）はいなくて、ルームメイトふたりと私の3人で彼を待つ、なんてこともあったし（笑）

彬そんなこともあったね。

彩子マイペースで自由な人だったから、結婚には向かないなって。でも、肩肘張らずに、私自身も最初から自然体でいられたのは付き合っているときから変わってない。

彬なんだか照れるな。僕も素の自分でいることが心地よいと感じるタイプなので、これからもそんな夫婦関係を続けられたらいいですね。

ーー仲の良さが伝わってきますが、ふたりが幸せを感じる瞬間はどんな時ですか？

彬娘を保育園に迎えにいく時とかは「結婚して良かったな」としみじみ思いますね。

彩子うん、わかる。じんわり感じる幸せ。特別なきっかけがあるから、幸せを感じるというより、日常にあるよね。

彬そうだね。実は、娘がきれいな海の写真や映像を見ると「パパとママが結婚したところだ」って言うんですよ。

彩子家には、結婚式の写真は飾ってないのにね。

ーーどんな結婚式だったのでしょうか？

彬僕たち宮古島で結婚式をしたのですが、何かのタイミングで娘に宮古での結婚式の写真を見せていたみたいで。その宮古島のきれいな海の印象がイコール僕たちの結婚だと、娘の心に残っているようで。そんな風に結婚式のことを娘と共有できるのも幸せだなと思います。

ーー娘さんの心にも残るような美しい海がある宮古島で結婚式をした理由はなんですか？

彬都内で大勢の人を招待して結婚式をするのは自分たちらしくないと思っていました。そんな中、両家の顔合わせで僕の父親が「沖縄行きたい」ってぼそっと言ったんです。それで、沖縄で結婚式するのもいいなと思ったのがきっかけです。

彩子私たちがリゾート地へ行くタイプじゃないと知っている友達からは「沖縄で結婚式するなんて、意外」って言われました。お義父さんのあのひと言がなかったら、宮古島でリゾ婚はしてなかったよね（笑）。

ーー実際に宮古島で結婚式をしてみてどうでしたか？

彬ひと言で言えば、やって良かったです。宮古島のサトウキビ畑や、本当にきれいな海というロケーションも最高でしたが、親しい仲間と過ごせたのがよかった。式の前日にも関わらず朝まで飲んでたしね。

彩子そうだった。普通なら翌日の顔がむくむから結婚式に備えて早く寝ようと思うけど、そんな雰囲気なかったよね。

彬結婚式当日も仲間たちが絶対何か企んでくるだろうなぁと思ったら、サッカーの大きなチームフラッグを持って入場するというサプライズをしてくれて。「そうくるか！」って大笑いしました。

彩子そうそう。当日来られない人たちの寄せ書きがしてあって嬉しかったよね。

彬大きな声では言えませんが、人の結婚式って忘れてしまうことって多いと思うんです。でも、宮古島での結婚式は、参列してくれた仲間がいまだに「楽しかった」と言って、覚えてくれている。

彩子そうそう、参列した仲間が「宮古島会」を結成して定期的に集まっていると聞くと嬉しい。

彬僕たちらしい、自然体な式ができたのかなって思います。実際やってよかったから、後輩には「結婚式は絶対にやったほうがいい」と言ってるんです。

彩子そうなの（笑）。

彬結婚式はさまざまな事情がありできない人もいるけど人生の節目だからこそ、結婚式はした方がいいと思うんです。結婚式後も当時の気持ちに立ち戻れるし、そんな時間や場所は大事ですよね。

ーーふたりの原点、宮古島での結婚式を経て、これからどんな夫婦でありたいですか？

彩子ふたりで楽しみながら過ごせたらいいな。

彬そうだね、あんまり「こうあるべき」って定義付けはしたくないけど、いままでと同じ自然体でね。

彩子うん。ふたりらしく。ということで、これからもよろしくお願いします（笑）。